日時:2024/3/9/土/10:00~17:00
場所:GOALOOK学習塾
講師:磯村 健斗
GOALOOK学習塾講師
所属:京都大学 経済学部 四回生
普段私達が生活している環境は言わずもがな多くの建築によって構成されています。そんな周囲の環境をより深く感じ、理解するための手段の一つが建築や都市計画について知ることです。
そこで、今回の白熱教室では建築史や都市工学の知見を薄く広くさらいつつ、実際の都市を歩くことで皆さんにこれまでとは違った周囲の環境の捉え方を体験してもらいました!
実際にフィールドワークが主でしたのでココでは簡単なご紹介に留めます。
講義構成
午前:建築学と都市計画
まずはGOALOOKの教室で講義。午後の京都市内を探索するフィールドワークをより楽しむための知識を入れていきます。
建築学はその中でも以下のように細分化されます。
- 自然科学・工学 → 構造・設備・建築情報学
- 社会科学 → 計画系・居住調査・集落調査・生産システム
- 人文学 → 建築史・都市史・建築論
- 芸術 → 意匠設計・デザインサーベイ
「建築」という対象に対してあらゆる角度からの研究をしており、まさに文理などを横断している学問といえます。
つまり、「建築」を知ることで周囲への環境への色々な見方を身につけることが出来るのです。
簡単に講義内容をいくつかピックアップしてみましょう。
構造の発展:アーチ構造
画像を見たことのある人も多いでしょう。
かつての西洋建築はこのように大きなパーツを石から切り出して作っていました。
ただ石は重く脆いため技術的制約が大きいという問題がありました。
よって大きな建築資材が取れないと作れません。
そこで登場したのがアーチ構造です。
大きな力に耐えうる構造であるうえに、今までの構造と違いパーツの一つ一つは小さくても良いという点からより広い範囲で取り入れられていきました。
現在でも各所でアーチ構造の建築物が見られます。
都市計画
都市計画とは、都市の健全な発展や秩序の維持を目的とした社会技術のことを指します。
産業革命後、ロンドンでの都市環境悪化から始まりました。
無計画に都市が発展することにより起こりうる様々な不利益を防ぐために、都市の発展をちゃんとコントロールしよう!!と始まったものです。
何気なく過ごしている地域でも、実は「ここからここまでは高さ何m」まで、「この範囲はこの用途での開発」と決められて開発しているんです。
京都市:都市計画関連地図の公開について (kyoto.lg.jp)
実際に自分の住んでいる地域を照らし合わせながら見ると今までと違った世界が見えるようで、生徒や私たち講師も楽しく講義を受けました!
京都市内でフィールドワーク
お昼休憩を挟んだ後、京都を散策しながら学んだことを実際に体感していきます。
幸いにも京都は古い寺社建築から多くの近代建築まで多様な建築を抱えており、建築の魅力を知るには最適なフィールドな上に、コンパクトであるがゆえに都市計画が分かりやすい地域です。
いざ、フィールドワーク!
授業で学んだアーチ構造!
…と思いきや、アーチの接続部分を見るとただの見た目だけで力が分散されない偽アーチ構造なことが分かる。
かつての日本人が西洋建築の見よう見まねで制作した擬洋風建築。
1890年(明治23年)制作
フィールドワーク中に建物の高度が31mまでと決められている地域で見つけた建築計画の看板。
見事にギリギリを攻めている。
普段なら絶対に素通りするような看板一つでもこう見ると面白いですね。
学んだことが視覚的に体感できるとやはり面白いですね。
参加者が色んな建築を見ながら「ラーメン構造だ!」「あれってイオニア式ですか?」などと盛り上がりながら散策を楽しみました。
まとめ
私たちの世界に欠かせない建築について改めて捉えなおす良い機会になりました。
「講義後の帰り道の見え方が少し変わる」というテーマを掲げている白熱教室ならではの面白さが詰まった回でした。
参加者の皆さんに知識で世界を彩る経験を提供できたのではないでしょうか。
磯村先生ありがとうございました!
そんな白熱教室の過去の回はこちらから。
次回以降の白熱教室に参加してみたい!もっとこの学問やGOALOOKについて知りたい!講師と話してみたい!という方はお気軽にこちらのlineまで!!
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